
不動産業界での開業を検討している方に具体的な業務内容をご紹介!
不動産業界と聞いて、どのような業務内容を思い浮かべるでしょうか。不動産業界の業務内容は多岐にわたり、いくつもの業種があります。また、不動産業界での開業を検討している方は、業界の特徴や業務内容を理解したうえで開業することが重要です。本記事では、不動産業界で開業を検討している方に向けて、具体的な業務内容を解説します。
不動産業界の特徴
不動産業界と聞くと、賃貸物件を紹介する店舗をイメージする方が多いのではないでしょうか。また、大金をやりとりするケースが多いので、市場規模も大きい印象があるでしょう。実際に不動産流通推進センターの不動産業統計集によると、平成27年度の売上高は39.4兆円となっています。金額が大きすぎて想像がつかないかもしれませんが、この売上高は全産業の2.8%、さらに非製造業の中では3.8%を占めます。
数々の業界、業種がある中で、2.8%を占めているのは非常に大きな産業の一つだといえるでしょう。また、1社で売上高1兆円を超える大企業もあれば、地域密着型で数百万円規模の売上高がある企業もあり、業界の中で会社規模のまったく異なる会社が存在しているのも特徴の一つです。
また、不動産業界の業務は多岐にわたり、事業ごとに5種類の会社に大別できます。不動産業界とひとまとめにされがちですが、「不動産開発・販売事業会社」「不動産賃貸事業会社」「不動産管理事業会社」「不動産流通事業会社」「不動産投資事業会社」があり、会社ごとに内容が大きく異なります。なお、一つの事業を集中して展開しているところもあれば、複数の事業を総合的に展開しているところもあり、なかでも大規模な開発を行う会社は不動産ディベロッパーと呼ばれます。
不動産業界の業務内容
対象とする事業によって業務内容に差はありますが、不動産業界の業務内容は大きく3つあります。
まず、不動産業界に限らず、どの業界でも存在するのが営業職でしょう。不動産業界の営業職は土地の所有者である個人や法人、賃貸物件を探している法人や個人などが顧客となるでしょう。どの業種を展開するにしても、営業職は不動産に関する専門知識や顧客のニーズを叶える力、根気強く交渉する能力などが重要になります。
次に、仕入れ業務という業務内容もあります。仕入れ業務は、不動産開発や不動産賃貸業で多く業務であり、土地や建物を仕入れるポジションです。仕入れ業務では、物件の価値を判断したり、適正価格で仕入れをしたりできる能力が必要とされ、そのための交渉力や情報収集力も重要となります。
最後に管理業務ですが、大きく2つの業務内容があります。一つは物件を維持管理すること、もう一つは、借主・買主を集めることです。顧客から物件の管理を依頼された際、単純に管理をするだけでなく、物件の借主や買主を探す業務も任せられることがあるのです。借主や買主が見つかったら適正な審査を行い、依頼者に紹介します。このように、主に3つの業務内容があり、業務内容によって求められるスキルや能力が異なります。
不動産業界の業務の特徴
不動産業界の業務の特徴は、まず専門知識が求められることでしょう。どの業務内容においても、不動産の取引を行うシーンがあります。不動産の取引は法律が関係するため、専門知識が欠かせません。さらに金融や税金に関する知識も求められるため、一般の方が知らないような専門知識が重要になるのです。
ただ、専門知識が必要なのですが、未経験の方でもチャレンジできる求人が多く存在しているのが特徴の一つです。弁護士や税理士にように有資格者である必要もないため、未経験で入って経験を積みながら知識を習得できる業界なのです。ただし、宅建士やマンション管理士、司法書士、行政書士など不動産業界で求められる資格を持っていると就職や転職が有利になります。
不動産業界は将来性がある
日本は少子高齢化が社会問題となっており、人口が減ることで住む場所を求める人が少なくなって、不動産業界が衰退していくのではと危惧している方もいるでしょう。しかし、人が生活していくのに欠かせないものとして「衣食住」が挙げられます。不動産業界が住環境に関わる仕事であるため、業界自体がなくなってしまうことはないといえます。
また、新型コロナウイルス感染症の影響により、生活様式が変化していますが、生活様式が変化すると住環境にも変化が生じます。その際、必要になるのが不動産業界の仕事であり、人の生活を密接に関わっているのです。つまり、不動産業界には将来性があり、開業を検討している方もチャレンジしやすい業界といえます。
まとめ
開業を検討している方の中には、不動産業界にチャレンジしようとしている方もいるでしょう。不動産業界は専門知識が求められるものの、未経験でもチャレンジできる求人が多数あるのが業界の特徴です。さらに、一口に不動産業界といっても業種や職種は多岐にわたり、市場規模も大きいため、今後さらに魅力的な業界になる可能性があります。また、人の生活に欠かせない住環境に関わる仕事なので、将来性も高いといえるでしょう。そのため、新しい業界にチャレンジしたい、将来性のある業界で働きたい方におすすめです。